「今日は一日、ただなんとなく過ぎてしまった……」
一日の終わり、ふとそんなふうに感じて溜息をつくことはありませんか。仕事に追われ、次から次へと舞い込むタスクをこなすだけで精一杯。そんな日々を繰り返していると、自分がどこへ向かっているのか、本当に成長できているのか不安になることもあるでしょう。
しかし、仕事で着実に成果を出し、成長し続ける人には、ある共通の習慣があります。それは、「就寝前に、その日の出来事を短く記録に残す」という習慣です。

記録に残すのは感情的なものではなく、事実に基づいたことを論理的に書いたほうが長続きします。仕事面では論理的な思考を習慣付けたほうがストレスの軽減にもなりますしね。
大谷翔平選手も実践する「振り返りの力」
スポーツ選手が練習日誌をつけることは有名ですが、これは何もアスリートだけの特別な作業ではありません。どのような職業であっても、自分を律し、高みを目指す人にとっては不可欠なプロセスです。
メジャーリーグで前人未到の記録を更新し続ける大谷翔平選手のような一流スポーツ選手も、目標達成のための振り返りを極めて徹底していることで知られています。彼は、ただ漫然と練習するのではなく、「何ができたのか」「どこに課題があったのか」を明確に言語化し、常に自分自身を客観視してきました。
一日の終わりに「今日、何がうまくいき、どこでつまずいたのか」を記録する。この些細な行動こそが、世界で活躍するトップアスリートと、伸び悩む人との大きな差を生むのです。
なぜ「寝る前」なのか?―植物に学ぶ成長のメカニズム
なぜ、寝る前の記録が成長に直結するのでしょうか。実は、ここには植物の成長と似たメカニズムが働いています。
植物は、日中に太陽の光を浴びて光合成を行い、エネルギーを蓄えます。日中、目に見えて大きく成長しているわけではありませんが、夜間になると、昼間に蓄えたエネルギーを一気に使ってぐんぐんと成長します。
私たち人間も同じです。日々の経験や学びは、昼間の「光合成」です。そして、就寝前にその日の経験を整理して書き出すことは、脳にとっての「栄養補給」なのです。整理されていない記憶はただの情報の羅列ですが、書き出すことで脳は情報を体系化し、寝ている間に脳内での整理・定着が促進されます。夜の睡眠時間を「ただ休む時間」にするか、「成長のための準備時間」にするかは、寝る前のたった数分の習慣次第なのです。
昭和の習慣と現代の成長
かつて昭和の時代、仕事が終われば同僚や上司とお酒を飲みに行き、愚痴を言い合ってストレスを発散するのが定番のスタイルでした。もちろん、人間関係を円滑にし、気分転換をするという意味ではそれも一つの処世術だったかもしれません。
しかし、「成長」という観点から見ると、それは必ずしも有益とは言えませんでした。お酒を飲んでその場のストレスを忘れるだけでは、自分の中に残る学びは少ないからです。
現代はストレス社会です。スポーツや趣味でストレスを発散することも大切ですが、そこに「一日を振り返る」というプロセスを加えてみてください。短い文章で構いません。今日起きた成功、失敗、新しく得た気づき。それらを文字にすることで、脳の中のモヤモヤが整理され、翌朝の視界が驚くほどクリアになります。
また、仕事で成長することは「自律と規律」を促して、自分のストレスが原因の「他人の悪口・陰口、意味のない不平不満」などを言わなくなります。
年齢を問わず、今日から変わる
この習慣に年齢は関係ありません。若手だから、あるいはベテランだからといった言い訳は無用です。「一日の記録」を習慣化することで、仕事でのミスが減り、同じ失敗を繰り返すこともなくなります。昨日よりも少しだけ賢い自分で明日を迎える。この積み重ねが、一年後、五年後には信じられないほどの差となって現れます。
今夜、ベッドに入る前のほんの数分だけ、スマホのメモ帳を開くか、手帳に向かってみませんか。あなたが書き出したその一行が、明日、もっと素敵な自分に出会うための大切な種まきになるはずです。

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