高血圧の基準値は、時代とともに厳しくなってきていますが、一方で、年齢と血圧の関係についても議論があります。
年齢に100を足した数までは大丈夫?
一部の医師の中には、「年齢に100を足した数までは血圧が大丈夫」という考え方をする人もいます。
例えば、70歳の人であれば、170/100mmHgまでは大丈夫という考え方です。
私自身、若い頃は低血圧で、朝起きづらかったり、風邪をひきやすく体調不良もたびたびでした。
しかし、年齢を重ねるにつれて血圧(150)が上昇し、中性脂肪(180)やLDLコレステロール値(125)も高くなりましたが、体調はすこぶる良くなり風邪もほとんどひかなくなりました。全く病院にも行きません。
妻は私よりも血圧は低いのですが、数年前に血圧が135を超えたから服薬が必要と言われ、毎月病院に通って薬をもらっています。
しかし、私よりも体調は悪いのか、市販の薬も何種類か飲んでいますし、頻繁に「やれ○○が痛い」「どうも○○の調子が悪い」と言って神経質になっています。かといって運動などの健康法は一切しません。
さて、どっちが正しいのでしょうか?
高血圧の基準値の遍歴
高血圧の基準値は、1950年代には「160/90mmHg以上」とされていました。その後、1960年代には「140/90mmHg以上」に引き下げられ、1980年代には「130/85mmHg以上」に、そして2019年には「130/80mmHg以上」に引き下げられました。
このように、高血圧の基準値は、時代とともに厳しくなってきています。
なぜ基準値は変わるのか?
高血圧の基準値が変化してきた背景には、医学研究の進歩があります。
過去の研究によって、より低い血圧値でも心血管疾患のリスクが高まることが明らかになっていますが、やはり高血圧を早期に発見し、治療することで、心血管疾患の発症を予防しようという考え方が強まっています。
最新の基準値
現在、日本高血圧学会が推奨する高血圧の基準値は、診察室血圧で140/90mmHg以上、家庭血圧で135/85mmHg以上です。
ただし、75歳以上の高齢者や特定の疾患を持つ人については、個別の目標値が設定される場合があります。
朝の血圧上昇:その理由と対策
「朝、血圧が上がるのはなぜ?」そう疑問に思ったことはありませんか?
朝の血圧上昇は、実は多くの人が経験する生理現象です。しかし、その背景には様々な要因が潜んでいます。
朝、血圧が上がる理由
- 体内時計: 人間の体は、睡眠・覚醒リズムに合わせて様々なホルモンを分泌しています。
- 朝、起床に向けて血圧を上昇させるホルモンが分泌されます。
- 自律神経:
- 交感神経: 活動モードの神経。血管を収縮させ、血圧を上げます。
- 副交感神経: リラックスモードの神経。血管を拡張させ、血圧を下げます。
- 朝は交感神経が優位になり、血圧が上昇します。
- その他の要因:*
- 睡眠不足、ストレス、喫煙、アルコール、脱水、水寒い環境
対策法
- 生活習慣の改善
- 規則正しい睡眠: 睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとりましょう。
- ストレス解消: 自分に合ったストレス解消法を見つけ、実践しましょう。
- 禁煙・節酒: 喫煙は血管を収縮させ、アルコールは血圧を上昇させます。
- 食事: バランスの取れた食事を心がけ、塩分を控えましょう。
- 運動: ウォーキングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で毎日行いましょう。
- 起床時の注意
- 急に起き上がらない:
- 布団の中で軽く体を動かしてから、ゆっくりと起き上がりましょう。
- 暖かい服装:
- 寒い朝は、暖かい服装で寒さ対策をしましょう。
- 血圧測定
- 朝の血圧を定期的に測定し、記録しましょう。
- 異常値が続く場合は、医師に相談しましょう。
- 薬物療法
- 生活習慣の改善だけでは血圧が改善しない場合は、医師の指示に従って薬物療法を行うこともあります。
朝の血圧上昇は、誰にでも起こりうる生理的な現象です。
しかし、生活習慣の乱れやその他の要因によって、過度に血圧が上昇する場合には注意が必要です。
高血圧の合併症
高血圧が続くと、血管が傷つき、動脈硬化が進みます。
その結果、脳卒中、心筋梗塞、腎不全などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
高血圧の予防と治療
高血圧を予防するためには、生活習慣の改善が重要です。
- 食生活: 減塩、バランスの取れた食事
- 運動: 適切な運動
- 体重管理: 肥満解消
- 禁煙: 喫煙は血管を収縮させる
- 節酒: 過度な飲酒は血圧を上げる
高血圧の薬のデメリット
高血圧の基準値は、時代とともに変化してきました。最新の基準値を理解し、生活習慣を改善することで、高血圧を予防し、健康な生活を送ることができます。
しかしその基準値は人によって違うという事も認識していた方が良いですので、過度に服薬を継続することが本当に良いのかどうか疑問を投げかけている医師もいます。
副作用
高血圧の薬には、様々な副作用が現れる可能性があります。
- 一般的な副作用:*
- めまい、ふらつき、頭痛、動悸、吐き気、便秘、下痢、むくみ、発疹
- 重大な副作用:*
- 低血圧、徐脈、腎機能障害、肝機能障害、アレルギー反応
副作用の現れ方や程度には個人差がありますが、気になる症状が現れた場合は、必ず医師に相談しましょう。
薬物相互作用
複数の薬を服用している場合、高血圧の薬と他の薬との間で相互作用が起こる可能性があります。
相互作用によって、薬の効果が弱まったり、副作用が強く現れたりすることがあります。
薬を服用する際は、必ず医師や薬剤師に相談し、飲み合わせに注意しましょう。
依存性
高血圧の薬には、依存性があるものもあります。
長期間服用していると、薬をやめられなくなることがあります。
薬を服用する際は、医師の指示に従い、自己判断で服用を中止しないようにしましょう。
その他
- 費用: 高血圧の薬は、長期的に服用する必要があるため、費用がかかります。
- 服薬の手間: 毎日薬を服用する必要があります。
- 生活習慣の改善: 高血圧の薬を服用していても、生活習慣の改善は引き続き行う必要があります。
高血圧の薬を服用する際の注意点
- 医師の指示に従い、用法・用量を守って服用しましょう。
- 副作用が現れた場合は、我慢せずに医師に相談しましょう。
- 薬物相互作用に注意し、他の薬を服用する際は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
- 自己判断で薬の服用を中止しないようにしましょう。
- 定期的に健康診断を受け、血圧の状態を確認しましょう。
高血圧の薬は、適切に服用することで、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な合併症を予防することができます。しかし、デメリットも伴うため、医師とよく相談し、納得した上で治療を受けるようにしましょう。
精いっぱい元気に生きて、コロッと死ねる生き方も有りじゃないでしょうか。薬漬けにならないようにしたいものです。
自分のペースで運動をして、食べ物の栄養バランスに気を付け、頭を使い、規則正しく、朗らかに暮らすのが一番の健康法でしょう。
にほんブログ村
コメント