近くのコンビニには80歳ぐらいのご高齢女性が働いています。カウンターからひょっこりとお顔だけが出せるほどに腰が曲がっています。
「ご病気になり入院しなくてはいけないのでそのパートを辞められる」とのことでした。いつもお化粧をして本当に一生懸命働いていらっしゃったのですが。
働かないと食べていけないことは噂で聞いてはいました。ご主人が先に亡くなられて自分の年金だけでは暮らせない、そんな高齢女性は地方でもたくさんいらっしゃいます。
低所得:65歳以上の国民年金受給者から税金を徴収
ご主人がなくなられても遺族基礎年金は全ての子が18歳の年度末をむかえるまでの生活保障を目的としているため、その後は自分の国民年金だけで生活をしていかなくてはなりません。
ですから当然高齢になっても働かざるを得ません。そんな人たちにも税金はかかってきます。その徴収される金額について、概算で表してみます。
65歳以上で年金額80万円と給与収入120万円がある人の税金と介護保険料は、それぞれ以下のようになります。
税金の概算
税金は、年金所得と給与所得を合算して計算されます。
- 所得の計算
- 年金所得: 年金額80万円は、65歳以上の公的年金等控除額110万円を下回るため、年金所得は0円になります。
- 給与所得: 給与収入120万円から給与所得控除額55万円を差し引きます。 120万円 – 55万円 = 65万円
- 合計所得金額: 0円(年金所得)+ 65万円(給与所得) = 65万円
- 課税所得の計算
- 合計所得金額65万円から基礎控除額48万円を差し引きます。 65万円 – 48万円 = 17万円
- 所得税と住民税の計算
- 所得税: 課税所得17万円 × 所得税率5% = 8,500円
- 住民税: 課税所得17万円 × 住民税率10% + 均等割(約5,000円) = 22,000円
介護保険料の概算
65歳以上の介護保険料は、合計所得に基づいて計算され、会社が半額を負担することはありません。
- 合計所得: 65万円
- 介護保険料: この所得額は、多くの自治体の所得段階で中位に位置します。具体的な金額は地域差がありますが、年間の介護保険料は約7万円〜10万円前後となることが多いです。
支払う税金の合計
区分 | 金額(概算) |
所得税 | 8,500円 |
住民税 | 22,000円 |
介護保険料 | 約70,000円〜100,000円 |
合計 | 約100,500円〜130,500円 |
※上記の金額は概算であり、扶養控除や社会保険料控除などは考慮していません。実際の金額は、お住まいの自治体や個人の状況によって異なります。
これに加えて生活費には、消費税がかかります。
高齢者が田舎で生きるための必要経費は
田舎で一人暮らしをしている人が、軽自動車を所有し、消費税を含む生活費の合計は、概算で年間88万円程度が必要となります。
これを基にした消費税は年間で38,400円(食費)+8,400円(電気)+3,000円(水道)+10,000円(軽自動車)+10,000円(通信費等)≒合計70,000円

この生活費は、近所付き合いの慶弔費、交際費、自治会費などは含まれていません。意外とこれが大きな出費なんです。
1. 食費
- 月額: 約4万円
- 年間: 約48万円
2. インフラ(電気・水道)
- 電気代: 月約7,000円(年間8.4万円)
- 水道代: 月約2,500円(年間3万円)
- 合計: 年間11.4万円
3. 軽自動車の維持費
- ガソリン代: 月約5,000円(年間6万円)
- 自動車保険料(任意保険): 年間約4万円
- 軽自動車税: 年間10,800円
- 車検・修理費: 2年に一度約8万円(年間4万円と仮定)
- 自動車重量税: 2年に一度約6,600円(年間3,300円と仮定)
- 合計: 年間15.41万円
- 通信費: 年間: 約10.8万円(携帯電話と自宅のインターネット回線の料金を含みます。格安プランを利用した場合の目安です)
- 医療費: 年間: 約2万円(定期的な通院や風邪などでかかる医療費の自己負担分(3割)を含みます)
生活費金額の合計
項目 | 年間費用(概算) |
食費 | 480,000円 |
インフラ(電気・水道) | 114,000円 |
軽自動車の維持費 | 154,100円 |
小計 | 748,100円 |
通信費 | 108,000円 |
医療費 | 20,000円 |
合計 | 約876,100円 |
この金額には、家賃や被服費、娯楽費、交際費、保険料など、個人の生活スタイルによって大きく変動する費用は含まれていません。あくまで最低限の生活を想定した概算としてご参照ください。
結論:65歳以上で年金額80万円の人は死ぬまで働いて税金を納めなければならない現実
年金だけでは当然生きていけません。ですから働かざるを得ないのですが、パート職での低賃金であっても無情に税金がかかってきます。
前述の生活費には,衣料費、交通費、壊れた電気製品の買い替え費用、化粧品や洗剤等必需品は含まれていません。
今年の夏は、酷暑の中室内でクーラー使用も控えて熱中症にかかるお年寄りのニュースが流れていました。壊れても買い換えられない事情が理解できます。
年金がありますし、何とか働けているので生活保護は申請できるはずもありません。
ですから身体が動くうちは働かざるを得ないのです。そんな人たちにも容赦なく税金や介護保険の請求が来ます。
GDPが世界4位になったとか、関税が上がるとか、政治家の資質の低落ぶりとか、夫婦別姓論議とか、そんな社会問題のことを考える余裕などないんです。
国民全体が貧困に苦しんでいる時代ならともかく、今は国全体の財産が9000兆円以上もあるというのに貧困者からもまだまだ税金としてお金を没収しています。
もともと日本人はかつての貧しいがゆえの心の歪みから差別や格差意識を持っていたのは間違いありませんが、それがまた表面化し始めているのかもしれません。
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