「古古古米(令和3年産米)」政府備蓄米の卸単価 5kg:891円。 「新米」田舎のスーパーで販売価格 4kg:2,880円

家計
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田舎のスーパーでもそろそろ古古古米 令和3年(2021年)産のお米が入荷しているかもとスーパー『まるき』に立ち寄ってみましたら、【青森県産まっしぐら】という新米が販売されていました。

4キロで2880円(消費税別)です。一般的な5キロ入りではありませんが、仮に5キロだと3600円ということになります。

地方の卸業者倉庫には新米の在庫があるようです。あえて昨年までは飼料米として卸されていた古古古米を購入する必要もないのでは?・・・ 

田舎の人は近隣の知り合いや実家から玄米を分けてもらい、農協やスーパーの駐車場にある自動精米機(10キロ精米100円)を利用しているようです。ですから並んで買っている人はいませんでので即購入できます。

昨年の古古古米の卸単価は、5キロ150円~250円でした

昨年までの飼料用などへの売却価格は?

昨年まで、備蓄米として保管期間を過ぎた古古古米(収穫から4年経過した米)が飼料用として売却される際の価格は、極めて安価でした。

具体的な金額としては、資料によって多少の差はありますが、60kgあたり2,000円〜3,000円程度、あるいはそれ以下という情報が見られます。

これを5kgあたりに換算すると、150円〜250円程度という、非常に低い価格帯で取引されていたことになります。

今年は人間が食べますので 5キロ891円

現在(2025年6月上旬)の日本の市場において、「古古古米(令和3年産米)」の政府備蓄米の卸単価は、農林水産省が中小の小売業者に売り渡す価格として、概ね以下のようになっています。

60kgあたり 10,700円5kgで換算するとは891円

この卸単価に、小売業者の一般的な利益、精米費用、輸送費などを上乗せすると、店頭価格で5kgあたり2000円程度になっていますね。

今日から豚さんと同じお食事だね。仲よく分け合って食べようね

これは、政府が備蓄米を市場に放出する方針転換を行ったことによる価格であり、通常の米の市場価格とは異なるのです。輸送経費や品質劣化を考慮した価格設定であるとされています。

また、この卸単価は、政府から中小の小売業者への「随意契約」による売り渡し価格であり、一般的な米の卸売市場での価格とは異なり、実際に消費者が購入する際の店頭価格は、小売店の方針や地域によって変動します。

今年(2025年)に入ってから、備蓄米(古古古米など)が主食用として市場に放出され、5kgあたり2,000円台という価格で販売されるようになったのは、この飼料用としての売却価格と比較すると、大幅な価格引き上げと言えます。これは、米の価格高騰に対する緊急的な措置として、政府が政策を転換した結果です。

2021年に政府が備蓄米として買い入れた時の価格は

農林水産省が公表しているデータによると

2021年産米の政府買い入れ価格(入札結果)は、60kgあたり12,804円5kg換算1,067円でした。

これは、政府が備蓄米を買い入れる際の「生産者価格」に近いもので、生産者から直接、あるいは集荷業者を通じて政府が買い入れる際の基準となる価格です。

この買い入れ価格と、昨年の飼料用売却価格(2,000円〜3,000円/60kg)、そして現在の食用放出価格(10,700円/60kg)を比較すると、米の需給バランスや政府の政策判断によって、その価値が大きく変動していることがわかります。

これからのお米の消費事情が心配

5kg2,000円台のお米が店頭に並び、家計にとっては嬉しいニュースなのか、はたまた悲しい現実なのか。

政府が備蓄米として保管していた古米を放出しているため。昨年まで同価格で新米が買えたことを思うと、手放しでは喜べません。

「うちはお米をもらっているから関係ない」という方もいるかもしれませんが、これは日本の食料事情全体に関わる問題です。

生産者側では、農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻化し、米の生産量は減少傾向にあります。田植え機械の故障、買い替えで300万円もの出費を強いられながらも農業を続ける兼業農家さんの話を聞くと、その厳しさが身にしみます。

政府は価格安定のために備蓄米を放出していますが、将来的にはアメリカからの輸入米が増える可能性も指摘されています。そうなれば、食料自給率はさらに低下し、日本の食料安全保障に大きな課題を残します。

私たち消費者が「安ければ何でも良い」という考えに陥るのではなく、国産米の価値や日本の農業が抱える問題を理解し、持続可能な食料システムを支える意識を持つことが、これからのお米の消費を考える上で非常に重要だと感じています。

とは言っても育ち盛りのお子さんのいる家庭では、古古古米販売終了後のお米の価格がどうなるのか?今の家計の心配をしなくてはなりません。長期目線での農政の変革は可能なのでしょうか。

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