田舎に移住してからの仕事探し

田舎暮らし
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地方から都市部へ転出する子女が多いのは、就きたい仕事が田舎にはないからという理由だけではありませんが、確かに求人は限られた職種、企業になってしまいます。

ましてや外からの移住者となれば、資格と経験を持っていても新規に就職活動をするのは大変かもしれません。求人数が少ないからです。

私が住む山口県の最低賃金は、928円ですので、転入後の収入はかなり少なくなるでしょう。

それでも田舎でのんびりと、節約をしながら暮らしたいと思って、移住相談に来られた人は少なからずいらっしゃいました。

田舎での就職活動など私が経験したこと、感じたことを紹介します。

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ハローワークは相談するところではありません

当然ですが、ハローワークは就職先への紹介状を発行してもらうこと、雇用保険関係(失業保険等)の手続きをする行政機関であって、相談をするところではないと思っていた方が良いでしょう。

もし相談をしたい場合は、キャリアカウンセラーなどの専門職が対応してくれる県民局や自治体から指定管理で業務委託を受けた相談機関を利用しましょう。

ハローワーク窓口には専門的知識を習得していたり、個別の詳細な企業情報を持ち合わせている担当者は、ほゞいないからです。

各県には「仕事センター(地域によって名称は違う」というワンストップ就職相談所が設けられています。そこでは地方移住の就職支援担当者を配置しているところもありますし、企業との関係性も取られています。

こういったところは親身になって話を聞いてくれますし、希望すれば面接練習などもしてくれます。

農業を志す場合は、いきなり休耕田を借り入れて簡単に始められるわけではありません。農業従事者の親族後継者であれば別ですが、農業大学で研修を受け農業法人などで経験を積まなければなりません。

ただし10アール未満であれば勝手にやっても大丈夫です。趣味程度ですが。

行政機関の臨時職募集は毎年行われる

ただし、これは公募という形式上ハローワーク求人に掲載されていますが、関係者の紹介などがないと就職できる可能性な低いです。
特に退職予定の地元公務員OBなど推薦者がいる人に、すでに決まっている場合があります。

公務員の場合、退職時に再雇用先を紹介するところは多いようです。

田舎は就職活動でも 閉塞感があります

私の場合、県でのキャリアカウンセラー経験が5年ありましたので、ハローワークの就職ナビゲーターに2度応募してみましたが不採用でした。
採用されたのはやはり公務員の関係者でした。給与額26万円という田舎の非常勤では破格の待遇でしたのでつい応募してしまいました。

その面接内容は、「あなたの弱点は何ですか?」など新卒者に聞くありきたりの質問でした。今までの10年間近くハローワークナビゲーターと一緒に仕事をしてきた経験上、内情はわかっていましたが「ああ、やっぱり・・」って感じでした。

それに比べると行政から業務委託を受けて就職支援をしていく民間企業に応募した際はカウンセラーが面接官をされていて、お互いのカウンセリング手法などを話し、とても有意義な時間を持たせていただいたことを思い出しました。

その他には、市役所内での事務補助や体育館、公園などの管理人の仕事があります。この職種も非常勤で支所に努めている人に聞いてみましたが、採用になっている人の多くが、市役所の親族、関係者、その紹介者、公務員OBとのことできた。

県外、市外から「地域おこし協力隊」で3年間移住生活を希望される場合もよくその地域のことを知ってから応募されることが大切です。

地域の人との関わりが最重要となってきますので、思い描いたことが実現しずらい環境に置かれないか、協力的な人が近くにいるか、主体的に能動的に
自分が動けるかなどしっかりリサーチしておきましょう。

若い人であれば、チャレンジして失敗しても、いろいろな経験を積む目的とすればいいのかもしれません。

田舎でも専門職で就職しやすい職種

田舎でも介護施設、障碍者施設、病院での、看護師、介護士、ケアマネなど医療福祉の対人支援の職種はあります。
都市部ほどの職員の出入りは有りませんが、移住してから仕事を探す人には一番良い職種かもしれません。

特にフリーランスで自営業を始めようと思っている人には、それが軌道に乗るまでの副業的な仕事として、介護職は入りやすいでしょう。
何しろ田舎は高齢者が多いので、介護施設ものんびりとした良い場所にたくさんありますので。
場合によっては無資格でも入職後に介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を取ることでOKというところもあります。

また、行政で手が届かない福祉の隙間を埋める事業や地域活性化事業を担っているNPO法人などがありますので、非常に低賃金ですが探してみるのも良いかもしれません。

小規模経営の会社やお店でも求人はあります。製造業での一例ですが、ハローワーク求人での採用時の賃金は最低賃金で社会保険は労災のみでしたが、同職場に派遣会社経由での賃金はそれを自給で約100円上回っていました。

派遣であればその仕事が向いていなかった場合、次の就職先を紹介してくれますので、慣れない仕事をする場合は利用しても良いかもしれません。
勤務時間によっては社会保険が付きますので。

産業の盛んな都市部近郊の田舎が理想

移住相談者の中には、「子供を田舎でのびのびと育てたい」と言われた人は何人もいらっしゃいましたが、家庭をもって地方移住をして、いきなりの低賃金は厳しいでしょう。

実家の親と同居なら別ですが、単独は厳しいかもしれません。もちろん田舎でも若い世代の多くは共稼ぎなので、生活ができないわけではありませんが。

仮に小規模の農業を始めたとしても、作物などは道の駅に置かせてもらうか、農協への出荷、ネットでの注文販売になりますが、採算がとれるほどの収穫は難しいので、「半自給自足、副業あり、一年中休みなし」の現実があります。

経済面を心配しながら、のんびり子育ては現実的ではありません。

まずは週末移住から始める方が良いかも

これからの日本の経済、働き方、教育は大きく変わるでしょうから、それらの変化に都市部よりも大きく遅れることは、今の田舎の現状、企業、行政を見ても明らかです。

どうしても都市部から離れたい場合は、近郊の理想郷を見つける方が良いかもしれません。ネット環境の心配もありませんし。

週末だけ田舎で過ごす生活は、ヨーロッパなどではよくあるようです。

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必要なのは勇気ではなく、覚悟。決めてしまえば、すべては動き始める
本:人生の地図 (A-Woks)引用

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