「統計学」と聞くと、なんだか難しそうなイメージがありますよね。でも実は、私たちは日常生活で統計学に触れる機会がたくさんあります。ニュースや新聞、広告、SNSなど、あらゆる場所で数字が飛び交い、私たちの判断に影響を与えています。
なんだか最近のテレビニュースをはじめマスコミの報道も政府のプロパガンダの請負人みたいになっているように感じませんか?
統計学は、大量のデータを分析し、傾向や法則を見つけ出すためのツールです。しかし、その使い方を間違えると、私たちを騙す道具にもなりかねません。
なぜ統計学は不確実性が高いのか?
統計学は、サンプルデータから母集団の傾向を推測するものです。例えば、ある学校の生徒100人の身長を測り、その平均値を計算します。この平均値は、学校全体の生徒の身長の平均値を推測するための材料となります。
しかし、サンプルデータはあくまで一部のデータであり、母集団全体を正確に反映しているとは限りません。サンプリングの方法やデータの偏りによって、推測結果には誤差が生じる可能性があります。
また、統計学では確率という概念を用います。例えば、「ある薬の有効率は80%である」という場合、100人中80人に効果があったという意味ですが、残りの20人には効果がなかったり、副作用が出たりする可能性があります。
このように、統計学は本質的に不確実性を伴うものであり、絶対的な真実を語るものではありません。
例えば国民一人当たりの貯蓄額、ワクチン接種の効能と害、政党や政府の支持率等調査機関によって大きな違いが出ています。
統計データは意図的に操作できる
統計データは、集計方法やグラフの表現方法によって、意図的に操作することができます。
例えば、ある商品の売上をグラフで表現する場合、縦軸の目盛りを調整することで、売上が急増しているように見せかけたり、逆に売上が低迷しているように見せかけたりすることができます。
また、都合の悪いデータを意図的に除外したり、特定の層に有利なようにデータを集計したりすることも可能です。
統計学はプロパガンダにも利用される
統計データは、政治家や企業が自らの主張を正当化するために利用されることがあります。
例えば、ある政策の効果をアピールするために、都合の良い統計データだけを取り上げたり、都合の悪いデータを隠蔽したりすることがあります。
また、特定の層を差別したり、偏見を助長したりするために、統計データが利用されることもあります。
統計学リテラシーを身につけよう
統計学に騙されないためには、統計学リテラシーを身につけることが重要です。
統計学リテラシーとは、統計データを批判的に読み解く能力のことです。
統計データを見る際には、以下の点に注意しましょう。
- データの出典は信頼できるか
- サンプリング方法は適切か
- グラフの表現方法は適切か
- 都合の悪いデータはないか
- 統計データが利用された意図は何か
統計学リテラシーを身につけることで、私たちは情報過多な社会で主体的に判断し、賢明な選択をすることができます。
まとめ
統計学は、私たちに有益な情報を提供してくれる一方で、誤解や偏見を生み出す可能性も秘めています。
統計学リテラシーを身につけ、数字の罠を見抜くことで、私たちはより良い社会を築くことができるでしょう。

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